真田氏本城跡に行ってみた感想 | 上田城以前の真田氏の拠点の山城
真田氏本城とは、真田氏が上田城以前に拠点としたといわれる山城の事です。
真田氏は戦国時代にこの周辺の村をいくつか領していた地域の豪族、いわば土豪で、周辺には同じような土豪勢力がいくつもありました。
仲が良い土豪もいれば、険悪な土豪もいたのでしょう。
もし真田氏が他の勢力に攻められた時、城に籠って応戦するワケですが、その城がこの真田氏本城だったといわれています。
ちなみに真田氏本城は山城で、日常生活は別の場所にある真田氏館跡で営まれていたそうで、この城に住んでいたワケではありません。
しかし真田氏の拠点の城ということで、真田ファンはもちろん、お城ファンも訪れるスポットになっています。
城跡は上田市指定文化財になっており、県道4号線沿いに道案内もあります。
道案内に沿って山を登っていくと行き止まりになり、そこが真田氏本城の駐車場になっています。
駐車料無料で、数台の駐車スぺースがあります。
私が来た時は午前10時くらいだったと思いますが、すでに数台の車が停まっており、私が駐車した後すぐに駐車場待ちの状態に。
駐車台数のスぺースも多くないので、仕方ないですね。
駐車場に車を停め、いよいよ真田氏本城攻めに!
私が最後に行った時は4月下旬だったのですが、山城といっても草木が生い茂っておらず、比較的歩きやすかったです。
看板に沿って奥へと進んでいきます。
いよいよ案内看板と石碑がある、いわば城内に突入!といったカンジでしょうか。
ちなみに後から分かったのですが、どうやらこの看板がある場所は、城の本丸の背後みたいです。
つまりかつての城の後ろから城の中に入る様になってます。
↑これは案内看板にあった城の縄張り図、つまりお城の地図ですね。
これを見ると、本郭(本丸)、二の郭(二の丸)、三の郭(三の丸)と、郭(曲輪)が一列に並んでいることがわかります。
この縄張り図のタイプは連郭式(れんかくしき)といって、三の丸を落とさないと二の丸には進めず、二の丸を落とさないと本丸には進めないという難しさがあります。
細長く、両脇が崖になっているので、キホン、正面から攻める様に自然の地形を防御に活かしていることがわかりますね。
本郭(本丸)の背後には大きな土塁、いわば土の壁があって、万が一敵が背後から攻めてきた場合の防御なのでしょう。
この土塁の上に真田氏本城跡の碑も建っていました。
本郭(本丸)を抜けると、あとは二の郭(二の丸)、三の郭(三の丸)と、人工的な削平地が続いています。
現在では何もありませんが、かつては兵糧庫や武器庫、もしくは物見台みたいなものがあったのかもしれません。
先端まで行くと崖になっており、進む事はできませんが、かつては城の入口、大手門みたいなものもあったのでしょうか?
これは郭の側面。
場所によっては、ほぼ90度の直角に近い崖になっています。
もしこの城を正面の三の丸から攻めなかった場合、つまり側面から攻めるなら、甲冑着た足軽たちはこの斜面をよじ登るという事になります…
いくらキアイがあっても無理っぽい。
これも天然の地形を活かした防御なのですね。
城内からふもとを見るとこんなカンジでよく見えます。
かつては村が点在していたのでしょうか。
また現在の道路みたいにかつての街道も眼下を通っていたのでしょうね。
今では木々があるので見えにくい場所もありますが、戦国時代はもっと見晴らしが良かったはず。
そう思うと、ここからどんな風景が見えていたのか、いろんな想像ができますね。
感想
私の感想ですが、真田氏ファンやお城ファンにもオススメできる史跡のひとつだと思います。
駐車場から歩いて5分くらいで着くし、縄張りもシンプルなので、全体を見て周ったとしても所要時間は20分もあれば十分かなと思います。
戦国時代の山城ということで、天守閣などはありませんが、ここも真田氏の拠点ということで、チェックしておく事をオススメします。
あと、本城跡から車で10分くらいの場所に真田氏屋敷跡もあるので、セットで訪れやすいと思いました。